愛したい、愛されたい ─心を満たしてくれた君へ─
そんな日々がしばらく続き9月の中旬を過ぎた頃、授業が終わっていつものように家に帰ると、玄関の前で英梨さんが俺を待っていた。

依頼先の家の鍵は仕事が済んだら事務所に返して保管することになっているので、英梨さんはうちでの仕事を終えたあと、鍵を返しに行ってからここに戻ってきて、この時間なら会えるのではないかと思って俺を待っていたのだと言った。

久しぶりに会えたことが嬉しくて、家の中に入るなり挨拶もそこそこに、俺は夢中で英梨さんを抱きしめ、何度もキスをした。

「潤くん、会いたかった」

「俺も会いたかった」

部屋まで行くのももどかしく、俺は英梨さんをリビングのソファーに押し倒して服を脱がせ、いつもより性急に求めた。

「どうしたの?今日はなんだかいつもより激しいみたい……」

「ずっと会えなくて寂しかったから、早く英梨さんと繋がりたいんだけど……こんなガキっぽい俺は嫌い?」

早く好きだと言って欲しくて、わざとらしく試すようなことを言うと、英梨さんは俺を愛しそうにギュッと抱きしめた。

「ううん、どんな潤くんも好き。大好きだから、いっぱいして」

久しぶりに好きだと言ってもらえたことで、渇いていた心が潤っていく気がした。

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