愛したい、愛されたい ─心を満たしてくれた君へ─
「ねぇ潤くん」

「ん?何?」

「私、本当に潤くんが好きなの。潤くんは一度も言ってくれたことないけど……私のこと……好き?」

これだけ体を重ねても英梨さんを好きだとハッキリと思ったことはなかったけれど、こんなにも俺を好きだと言って求めてくれるところは好きだと思う。

だから俺はきっと英梨さんを好きなんだと自分に言い聞かせてうなずいた。

「もちろん俺も英梨さんが好きだよ」

俺が英梨さんの頭を優しく撫でながら目一杯甘い声で答えると、英梨さんは目を潤ませて俺を見つめたあと、俺の胸に顔をうずめた。

「ありがとう……すごく嬉しい……」

「何も泣かなくても……」

「だって……」

俺は泣きじゃくる英梨さんを抱きしめて「好きだよ」と言いながら何度もキスをした。

そしてまた言葉だけではない愛情を確かめたくて、英梨さんの体の奥の一番深いところに俺の痕を残したくて、激しく強く腰を打ち付けた。

英梨さんは涙を流しながら俺の名前を呼んで、吐息混じりの声で好きだと言いながら、俺の体を抱きしめた。

曖昧な気持ちに嘘をついたことは少し後ろめたかったけど、これで英梨さんが安心して俺を好きでいてくれるならそれでいいと思った。


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