【短編】小悪魔な年下に翻弄されてます…
「ありがとう、ユキくん。
皆の字が集まって
書道部全員の力作って
感じでいいね。」
私がそう言うと、ユキくんも
頷きながら答える。
「共同作ですもんね♪
あ、モモ先輩!
今日何に出るんですか?」
そうだ!と、思い出したように
聞いてくるユキくん。
「障害物競走、二人三脚、
フォークダンス。」
私の答えを聞いた彼は、
なぜか一瞬顔を曇らせたあと
すぐに笑顔に戻ってから…
「たくさん応援しますね!!」
と、小さくファイトポーズをして
応援する素振りを見せる。
と思えば今度は、
また「あ!」っと小さく叫ぶ。
「僕は、綱引きと騎馬戦、クラス別リレーに
出ますから!見てくださいね♪」
「うん。」
コロコロ表情が変わる彼に
私は可笑しくて思わず笑みが出た。