サレンダー
彼女は僕の全てだとか、僕は彼女の全てだとか、そういう浮ついた台詞は今でも正直苦手だ。
人は結局は自分が全てで、自己愛に満ちている生き物で、自分の都合の良いラインに乗っかってきた相手と恋愛をするものだとあの頃は思っていたし、今でも確かにそう思う。
だけど何故か彼女だけは僕の全てだったような気がするし、僕は彼女の全てだったのではないかとも思ってしまう。結局はこれも自己愛の一部なのかもしれないけれど。
考え込んでいても仕方ないし、文章にしようと思った。
それだけだよ。
別に忘れられないからとかじゃないからね。
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