夢と好きノ咲くとき
心臓のバクバクが全然収まらない
(どうしてこんなにドキドキしているんだろう?)
ーガラガラガラ
「あら、柊(ひいらぎ)くん来てたのね」
真子ちゃん先生は彼を知っていたみたい
(ってことは彼も保健室の常連さん?かな?)
「ん。誰か寝てんだけど?」
「ああ、宇佐美美羽さんよ。ちょっと体調が悪くてね」
「あ、そう。俺は寝る」
そう言って全く興味を示さないままカーテンの中に消えていった
次こそはちゃんと先生が戻ってきたみたい
「美羽ちゃん、ごめんね、遅くなったわ」
「う、ううん、大丈夫。こっちこそごめんね」
「帰りは一人で大丈夫かしら?」
「うん、もうだいぶ良くなったから平気」
「よかった、気をつけてね」
ペコッとお辞儀をして保健室を出た
校舎を出て急いで家に帰る
夕方になってもまだまだ暑い
クラクラするのを堪えながら歩いて15分の道のりを乗り越えた