というわけで、結婚してください!
 それを見送りながら、鈴は呟く。

「また来るって……。
 今、私を連れ戻さなくてよかったんですかね?」

「あいつも、所詮はお坊っちゃまだからな。
 微妙に抜けてるところあるよな……」

 鈴は、一緒に見送りながら、そう言う尊を見、

 いや、貴方もですよね~と思っていたのだが。

 それが尊の可愛らしいところでもあるので、沈黙した。

「――行きましょうか、九州」




< 151 / 477 >

この作品をシェア

pagetop