というわけで、結婚してください!
 鈴たちは、こじんまりしたラーメン屋さんでラーメンを食べたが、これが予想外に美味しく、スープを飲み干した鈴は叫んだ。

「わかりましたっ。
 特に目的もないのに、九州を天竺のように思って、此処まで来ましたが。

 ようやくわかりましたよっ。
 これが我々の旅の目的だったんですっ、ラーメンッ!」

「いや、違うだろう……」

 そのあと、甘味処で、抹茶の粉のたっぷりかかったかき氷を食べた鈴は叫ぶ。

「わかりましたっ。
 これが我々の旅の……」

「うるさい、黙れ」

 お前、食いに来たのか、九州、と言われながらも、鈴たちは食を求め、ウロウロしていた。





< 238 / 477 >

この作品をシェア

pagetop