というわけで、結婚してください!
「なんで、地下の扉、開けっ放しにしてるのよ。
 わんわんわんわん声が反響してうるさいのよっ。

 お客様連れてきたのっ。
 体裁の悪いことしないで」

 いや、あんたの叫び声の方が体裁が悪いが、という顔を尊はしていたが、口に出しては言わなかった。

 余計にめんどくさいことになるのがわかっているからだろう。

 やはり、付き合いが長いだけのことはある。

 この姉妹への対処の仕方がよくわかっているようだった。

 和音は、チラと牢の中の鈴たちを見ると、

「痴話喧嘩も殺人も外でやってっ。
 それから、死体は敷地内には埋めないでっ。

 ともかく、ドア閉めてやりなさいっ、そういうことはっ。

 秘すれば花って言うじゃないのっ」
と言う。

 いや、それ、なんか違う気が……と思っていると、上から泉美が叫ぶ声が聞こえてきた。
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