というわけで、結婚してください!
「大丈夫です、尊さんっ。
 おやすみになってる間、ずっと握ってますからっ」

 社宅の一室で、雪山のような変な盛り上がりを見せていた。

 おそらく、二人とも寝不足だったのだろう。

「鈴」
「はい」

「俺からする体力はないから、お前からキスしてくれ」

「ええっ?
 無理ですっ」

「なんでだ。
 俺のこと好きじゃないのか。

 やっぱり、征がいいか」

「そこで何故、征さんが此処で出てくるのかわかりませんが。

 無理ですっ」
と鈴は赤くなる。
< 452 / 477 >

この作品をシェア

pagetop