絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
「それに玉の輿なんて夢のまた夢よ。目ぼしい重役の秘書は先輩が就いているし、若くして重役ポストに就いている社員なんて、早々いないしね」
たしかにそうかも。上杉さんは特例だよね。他の部署の部長はほとんどが四十代らしいし。
大曽根さんの話を聞きながらモグモグと食べ進めていると、彼女は日本酒を追加注文した。
私のよりアルコール度数が強いお酒のようで、大曽根さんは既にほろ酔い気味。
「有坂さんはどうなの? 仕事、楽しい?」
「えっ? あー……うん、それなりに……。先輩たちもいい人ばかりで仕事がしやすい環境で。覚えることはたくさんあって大変だけど、楽しいよ」
「ふ~ん……そっか」
そう言うとなぜか大曽根さんは、疑いめいた目を私に向ける。
「えっと……どうしたの?」
耐え切れなくなり聞くと、彼女は運ばれてきた日本酒を飲む。
「ううん、別に。玉の輿の有力候補だった上杉部長には、有坂さんっていう婚約者がいると知って、ヤケ酒しているわけじゃないから」
「――え」
思いがけないことを言う大曽根さんに目を見開く。
たしかにそうかも。上杉さんは特例だよね。他の部署の部長はほとんどが四十代らしいし。
大曽根さんの話を聞きながらモグモグと食べ進めていると、彼女は日本酒を追加注文した。
私のよりアルコール度数が強いお酒のようで、大曽根さんは既にほろ酔い気味。
「有坂さんはどうなの? 仕事、楽しい?」
「えっ? あー……うん、それなりに……。先輩たちもいい人ばかりで仕事がしやすい環境で。覚えることはたくさんあって大変だけど、楽しいよ」
「ふ~ん……そっか」
そう言うとなぜか大曽根さんは、疑いめいた目を私に向ける。
「えっと……どうしたの?」
耐え切れなくなり聞くと、彼女は運ばれてきた日本酒を飲む。
「ううん、別に。玉の輿の有力候補だった上杉部長には、有坂さんっていう婚約者がいると知って、ヤケ酒しているわけじゃないから」
「――え」
思いがけないことを言う大曽根さんに目を見開く。