絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
えっと……聞き間違いじゃないよね? 今、大曽根さん。上杉さんの婚約者が私だって言った?
「な、なに言って……」
必死に誤魔化そうとするものの、動揺してうまく声が出ない。そんな私を見て大曽根さんは深いため息を零した。
「安心して。誰かに言いふらしたりしていないし、内緒にされたからって有坂さんのこと、恨んだりしていないから」
そう言うと大曽根さんは、料理に箸を伸ばす。
「私、今、先輩と一緒に社長の下で働いているんだけど、有坂さんと同期で仲が良いと話したら、私が事情を知っていると勘違いして、社長がこっそりと私にだけ漏らしたのよ。よっぽど嬉しいみたいよ? 上杉部長とあなたが結婚することが。生き生きと話してくれたわ」
お見合いの席でも、うちの両親と共におじさんも結婚に乗り気だったから、大曽根さんが言うおじさんの姿が、簡単に目に浮かぶ。
「ただ、どうしてあんなハイスペック男子と婚約していることを隠して、仕事なんてしているのか気になって。……だって有坂さんって、うちと取引きしている有坂建設のお嬢様なんでしょ? なに? 一分一秒たりとも上杉部長と離れたくないとか?」
「ちがっ……! 違うから!!」
必死に否定すると、大曽根さんは目をパチクリさせた。
「な、なに言って……」
必死に誤魔化そうとするものの、動揺してうまく声が出ない。そんな私を見て大曽根さんは深いため息を零した。
「安心して。誰かに言いふらしたりしていないし、内緒にされたからって有坂さんのこと、恨んだりしていないから」
そう言うと大曽根さんは、料理に箸を伸ばす。
「私、今、先輩と一緒に社長の下で働いているんだけど、有坂さんと同期で仲が良いと話したら、私が事情を知っていると勘違いして、社長がこっそりと私にだけ漏らしたのよ。よっぽど嬉しいみたいよ? 上杉部長とあなたが結婚することが。生き生きと話してくれたわ」
お見合いの席でも、うちの両親と共におじさんも結婚に乗り気だったから、大曽根さんが言うおじさんの姿が、簡単に目に浮かぶ。
「ただ、どうしてあんなハイスペック男子と婚約していることを隠して、仕事なんてしているのか気になって。……だって有坂さんって、うちと取引きしている有坂建設のお嬢様なんでしょ? なに? 一分一秒たりとも上杉部長と離れたくないとか?」
「ちがっ……! 違うから!!」
必死に否定すると、大曽根さんは目をパチクリさせた。