絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
でも今後、上杉さんとのことでなにかあったら相談できる相手がいるかと思うと、非常に心強い。

それに真理愛はきっと恋愛経験豊富だよね? もうすべて打ち明けちゃった後だし、恥ずかしいもなにもない。

今度またなにかあったら、遠慮なく相談させてもらおう。

その後、心の片隅にあるモヤモヤは消えないながら、なにかと真理愛にいじられながらも、楽しい時間を過ごしていった。


真理愛と別れて帰宅すると、二十三時を回っていた。お母さんは寝ていて、お父さんは昨日から出張でいない。顔を合わせずホッとした。

ゆっくりとお風呂を済ませて寝室に戻ると、ちょうどタイミングよく電話が鳴った。

ドキッとしながら電話の相手を確認すると、上杉さんからだった。

ここ最近、電話なんてかけてこなかったのに。

もう何度も上杉さんとは電話で話したことがあるのに、真理愛に散々彼とのことで突かれたからか妙に緊張する。

ベッドに腰掛け、一度大きく深呼吸をしてから電話に出ると、耳に届いたのは久し振りに聞く彼の甘い声だった。
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