絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
「ちょっと勝手に呼び捨てにしないでください!」
嫌悪感を露わにして言うと、彼は意味がわからないと言うように首を捻る。
「どうして? 俺たち、結婚するんだから普通のことだろ? 麻衣子も俺のこと、岳人って呼んでくれていいよ」
「絶対に呼びませんから」
すぐさまきっぱり否定した。
第一、恋人でもないのに下の名前で呼び合うとかあり得ない。それなのに彼は引き下がらない。
「それは残念。でも俺はこれからも麻衣子って呼ぶから」
そう言うと彼はドアを開けた。
「ほら、行くぞ」
颯爽と歩き出した彼の大きな背中を、恨めしく見つめながら私も外に出ると、雲ひとつない春空が広がっていた。
太陽の眩しさに目を細めながら彼が向かった先に目をやると、そこには見慣れない白のセダンが停められている。
真っ直ぐ助手席に向かうと、上杉さんはドアを開けた。
「どうぞ」
どうぞとは言われても、そう簡単に乗るわけにはいかない。
「あの、まずは行き先を教えてくれませんか?」
嫌悪感を露わにして言うと、彼は意味がわからないと言うように首を捻る。
「どうして? 俺たち、結婚するんだから普通のことだろ? 麻衣子も俺のこと、岳人って呼んでくれていいよ」
「絶対に呼びませんから」
すぐさまきっぱり否定した。
第一、恋人でもないのに下の名前で呼び合うとかあり得ない。それなのに彼は引き下がらない。
「それは残念。でも俺はこれからも麻衣子って呼ぶから」
そう言うと彼はドアを開けた。
「ほら、行くぞ」
颯爽と歩き出した彼の大きな背中を、恨めしく見つめながら私も外に出ると、雲ひとつない春空が広がっていた。
太陽の眩しさに目を細めながら彼が向かった先に目をやると、そこには見慣れない白のセダンが停められている。
真っ直ぐ助手席に向かうと、上杉さんはドアを開けた。
「どうぞ」
どうぞとは言われても、そう簡単に乗るわけにはいかない。
「あの、まずは行き先を教えてくれませんか?」