絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
「いいね、ますます燃えてくるよ。……麻衣子にとって最初の最後の男になりたいって」

「……っ」

耳を塞ぎたくなるほどの甘いセリフに、恥ずかしい気持ちでいっぱいになる。

普通は言えないよね? 『麻衣子にとって最初で最後の男になりたい』だなんて。

やっぱり上杉さんは女性の扱いに慣れていると思う。……でも、決してからかっているわけではないってわかる。だから――。

「私が最初に好きになるのは、上杉さんとは限らないですよ?」

上杉さんには申し訳ないけど、今の彼を正直好きになる自信がない。だけど彼は自信たっぷりに言う。

「大丈夫、好きにさせるから。それで麻衣子を絶対俺の嫁にする」

「よ、嫁ですか!?」

「あぁ。散々言っているだろ? 麻衣子と結婚したいって。その思いはより一層強くなったよ。……だからさ、麻衣子。早く俺を好きになってよ」

好きになってよって……。

「そんなの、無理です!」

すぐさま反論すると、上杉さんは笑う。
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