絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
もちろん私の希望は本社の介護事業部だ。希望が通るといいんだけど……。
期待と不安を抱きながら本社ビルの一階にある大ホールへと向かうと、既にたくさんの同期が来ていた。
受付を済ませて空いている席を探していると、前の方から私を呼ぶ声が聞こえてきた。
「おはよう、有坂さん。こっちこっち」
注目を集めていることに気づかず、私を手招きしているのは社内研修で、同じグループだった石上(いしがみ)輝彦(てるひこ)だった。
明るくて人懐っこい性格。一言で言えばわんこ系男子だ。
「有坂さん、早くこっちおいでよ! 席空いているから」
にこにこ笑いながら手を振る彼の元へ、急いで駆け寄る。
注目されたくない、目立つことなく過ごしたい私の願いが初っ端から叶わなくなりそうだ。
「ありがとう石上君、呼んでくれて。でももう少し声のボリュームを落として呼んでほしかったな」
ちょっぴり怒りを含めて言うものの、彼はキョトンとしている。
「え、なんで? 大きな声で呼ばないと有坂さん気づかないでしょ?」
「それはそうだけどっ……!」
そこまで言って口を結んだ。
期待と不安を抱きながら本社ビルの一階にある大ホールへと向かうと、既にたくさんの同期が来ていた。
受付を済ませて空いている席を探していると、前の方から私を呼ぶ声が聞こえてきた。
「おはよう、有坂さん。こっちこっち」
注目を集めていることに気づかず、私を手招きしているのは社内研修で、同じグループだった石上(いしがみ)輝彦(てるひこ)だった。
明るくて人懐っこい性格。一言で言えばわんこ系男子だ。
「有坂さん、早くこっちおいでよ! 席空いているから」
にこにこ笑いながら手を振る彼の元へ、急いで駆け寄る。
注目されたくない、目立つことなく過ごしたい私の願いが初っ端から叶わなくなりそうだ。
「ありがとう石上君、呼んでくれて。でももう少し声のボリュームを落として呼んでほしかったな」
ちょっぴり怒りを含めて言うものの、彼はキョトンとしている。
「え、なんで? 大きな声で呼ばないと有坂さん気づかないでしょ?」
「それはそうだけどっ……!」
そこまで言って口を結んだ。