絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
彼の不安を取り除くように言うと、途端に石上君は目をウルウルさせた。
「ありがとう、有坂さん……! そうだよな、願えばきっと叶うよな! 俺も有坂さんとふたり一緒に配属されるように祈るよ」
そう言うと本当に手を合わせ祈り出した石上君。
残念ながらもう配属先は決まっているだろうし、今さら祈っても手遅れなんだけどな。
なんてことは純粋な彼には言えそうにない。
彼の祈りが終わると、ちょうど定刻となり間もなく入社式が始まった。
まずはつい最近お見合いの席でお会いしたばかりのおじさん……上杉社長の挨拶から始まった。
上杉社長は最前列に座る私に気づき、目で合図を送ってきた。
ギョッとしつつも、周囲に気づかれないよう小さく会釈する。
お父さんを通しておじさんにも、社内では話し掛けないでほしいとお願いしてある。
そもそも入社を希望していることもおじさんには伝えていなかった。だから内定をもらい、お父さんから話を聞いたおじさんはとても驚いていたようだ。
「ありがとう、有坂さん……! そうだよな、願えばきっと叶うよな! 俺も有坂さんとふたり一緒に配属されるように祈るよ」
そう言うと本当に手を合わせ祈り出した石上君。
残念ながらもう配属先は決まっているだろうし、今さら祈っても手遅れなんだけどな。
なんてことは純粋な彼には言えそうにない。
彼の祈りが終わると、ちょうど定刻となり間もなく入社式が始まった。
まずはつい最近お見合いの席でお会いしたばかりのおじさん……上杉社長の挨拶から始まった。
上杉社長は最前列に座る私に気づき、目で合図を送ってきた。
ギョッとしつつも、周囲に気づかれないよう小さく会釈する。
お父さんを通しておじさんにも、社内では話し掛けないでほしいとお願いしてある。
そもそも入社を希望していることもおじさんには伝えていなかった。だから内定をもらい、お父さんから話を聞いたおじさんはとても驚いていたようだ。