絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
ベタだけど初めてのお給料でなにかふたりにプレゼントしたい。それか食事でもいいよね。
そのためにもどこに配属されても、精いっぱい頑張らないと。

より一層身を引き締めた中、終わった入社式。休憩を挟みそのまま辞令式が執り行われた。
無事に私と石上君は本社の介護事業部に配属された。

「っしゃー!! やったな、有坂さん!」

「うん! これからよろしくね」

「こちらこそ」

辞令書を手に握りしめ、ふたりで握手を交わした。

本社に配属されたのはわずか十名。それぞれ経理や営業、秘書課などへ振り分けられた。介護事業部には私と石上君のふたりだけ。

その他の同期たちはほとんどが営業所勤務。本社で勤務できるのはほんの一握りの社員だけのようだ。

本社で働く社員より一時間早く休憩に入り、私たち新入社員は一階の社員食堂で昼食を取る。

自然と同じ配属先同士でまとまり、私と石上君も同じく本社に配属された他の八名と昼食を共にしていた。
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