絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
上杉さんが足を止めた少し先にちょうどトイレがあり、看板を見るや否や「失礼します!」と言うと、石上君は一目散にトイレに駆け込んだ。
就業時間中の今、廊下には当然ながら誰もおらず、シンとしている。
石上君には申し訳ないけど、このタイミングで上杉さんとふたりっきりになれたのは好都合だ。
勢いよくトイレのドアを閉める音が聞こえてきたのを確認し、上杉さんを見据えた。
「どういうことですか? 上杉さんが私の上司だなんて。教えてくれてもいいじゃないですか」
小声で訴えると、上杉さんは壁に寄りかかった。
「教えたら麻衣子のことだ。内定を辞退したり、希望部署を変えそうだからな。内緒にしていたんだ。それに麻衣子にも話し掛けるなって言われていただろ? それに聞かれなかったし」
うっ……。それを言われると反論できない。
会社では話し掛けないでほしいと言ったし、彼の仕事について聞こうともしなかった。
「なにより、麻衣子の驚いた顔を見たかったんだ。実際にさっき目の当たりにした俺を見てびっくりする麻衣子も最高に可愛かった」
「なにを言っているんですか!」
就業時間中の今、廊下には当然ながら誰もおらず、シンとしている。
石上君には申し訳ないけど、このタイミングで上杉さんとふたりっきりになれたのは好都合だ。
勢いよくトイレのドアを閉める音が聞こえてきたのを確認し、上杉さんを見据えた。
「どういうことですか? 上杉さんが私の上司だなんて。教えてくれてもいいじゃないですか」
小声で訴えると、上杉さんは壁に寄りかかった。
「教えたら麻衣子のことだ。内定を辞退したり、希望部署を変えそうだからな。内緒にしていたんだ。それに麻衣子にも話し掛けるなって言われていただろ? それに聞かれなかったし」
うっ……。それを言われると反論できない。
会社では話し掛けないでほしいと言ったし、彼の仕事について聞こうともしなかった。
「なにより、麻衣子の驚いた顔を見たかったんだ。実際にさっき目の当たりにした俺を見てびっくりする麻衣子も最高に可愛かった」
「なにを言っているんですか!」