絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
三ヵ月間は一通りのことをすべて経験し、その後、先輩と共に実際に施設の創設から運営に関わることになっている。

今はとにかく知識をたくさん詰め込んでいる。覚えることがいっぱいで大変ではあるけど、とても充実した毎日を過ごしていた。

「それにしても麻衣子ちゃんってばすごいよね。介護福祉士の資格を取得してから、更に大学へ行くとか。私たちとしては強い仲間ができて大歓迎だけど、大変だったでしょ?」

「……はい。でもこうしてやりたい仕事に就けて幸せです。それに絵里さんの教え方が上手なので、毎日が楽しいんです」

振り返り背後に立つ絵里さんに伝えると、彼女はなぜかプルプルと震え出し、勢いよく私の身体を抱きしめた。

「あぁ、もうなんて可愛いの! 私の方こそ幸せよ!? 麻衣子ちゃんの教育係になれて!!」

「え、絵里さん……?」

嬉しいけど勤務中にもかかわらず、大きな声で言う絵里さんにタジタジになる。でも絵里さんを見て同僚たちは笑う。

介護事業部はアットホームな雰囲気だった。勤務中でもみんな自由に話をしながら仕事をしている。
< 81 / 272 >

この作品をシェア

pagetop