絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
声を荒らげ、料理をパクパクと口に運んでいく。

なに? 目に焼きつけておくとか! 人間だもの、私だって面白かったら笑うし。
なんて心の中で叫びながら、心臓は驚くほど速く脈打っている。

「これからもずっと麻衣子の笑顔が見られるよう、ますます頑張らないとな」

そう言うと彼は甘い声で囁いた。

「だからさ、麻衣子。……早く俺のことを好きになってよ」

前と同じことを言われ、食べ物が喉に詰まりそうになる。上杉さんを見ると、愛しそうに私を見つめていて、ますます心臓は暴れるばかり。

「そんなこと言われても困ります。……好きって気持ちがわからないんですから」

もう何度も言っていること。なのに上杉さんはなぜか嬉しそう。

「そうか、少しは麻衣子に好かれてきているようで嬉しいよ」

「どうしてそうなるんですか?」

私、そんなこと一言も言っていないのに。

「だってこの前、同じようなことを言った時は麻衣子、『絶対無理』って言っていたんだぞ? でもさっきは違っただろ? 麻衣子の中で俺に対する気持ちが変わってきていると思うのが当然だと思うけど」

「それはっ……」
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