絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
今は私のことを好きだと言ってくれているけど、その気持ちが永遠に続くものとは限らない。

私たちがいる世界は、多くの出会いがある。少ししたら私のことなんて飽きちゃうかもしれないし。

それなのに食事中、なにかと仕事で困ったことがないかなど、上杉さんに気遣われるたびに気持ちは大きく揺れ動いていた。



それから数日間は上杉さんは忙しいのか、会社でも顔を合わせることはなく、メッセージでのやり取りも、朝と夜の二回だけの日々が続いた。

彼に対する想いがなんなのか、思い悩んでいた私は彼との接触が少ない毎日に、ホッと胸を撫で下ろしていた。

それでもふとした瞬間に上杉さんのことを考えていて、ますます自分の気持ちなのに戸惑うばかりだった。

仕事を終え、残っている絵里さんや先輩たちに挨拶をしてオフィスを後にする。

まだ入社したばかりの私と石上君に残業してまで任される仕事はなく、石上君に至っては、いつも終業時間ぴったりに退社している。
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