絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
絵里さん曰く、入社一年目は早く帰るのも仕事だから、気にしないで上がることと言われてはいるけれど、本音を言えば会社に残ってもっと仕事を覚えたい。早く家に帰ると、お母さんと顔を合わせることになるから。
上杉さんと食事に行った日を境に、小言を言われるようになった。もちろんそれは私のためを思ってだとわかっている。
わかっているからこそ、言い返すことができない。
お母さんは早く結婚することが、私の幸せだと思っている。そしてお母さんのように、家庭を守るのが女の務めだとも。
そんなお母さんには、きっと私の気持ちなんて理解できないんだろうな。有坂建設のひとり娘でありながら、会社に入ることなく自分の好きな道に進み、これからめいっぱい働きたいだなんて。
悩みは尽きなくて嫌になる。
会社の玄関を抜けて、最寄り駅へと向かう足取りは自然と重くなる中、急に背後から肩を叩かれた。
「きゃっ!?」
びっくりして悲鳴にも似た声を上げすぐさま振り返ると、大曽根さんの姿があった。
あまりに私がびっくりしたからか、彼女も驚いている。
上杉さんと食事に行った日を境に、小言を言われるようになった。もちろんそれは私のためを思ってだとわかっている。
わかっているからこそ、言い返すことができない。
お母さんは早く結婚することが、私の幸せだと思っている。そしてお母さんのように、家庭を守るのが女の務めだとも。
そんなお母さんには、きっと私の気持ちなんて理解できないんだろうな。有坂建設のひとり娘でありながら、会社に入ることなく自分の好きな道に進み、これからめいっぱい働きたいだなんて。
悩みは尽きなくて嫌になる。
会社の玄関を抜けて、最寄り駅へと向かう足取りは自然と重くなる中、急に背後から肩を叩かれた。
「きゃっ!?」
びっくりして悲鳴にも似た声を上げすぐさま振り返ると、大曽根さんの姿があった。
あまりに私がびっくりしたからか、彼女も驚いている。