イケメンエリート、はじめての純愛⁇


いつもの映司は自信で満ち溢れているはずなのに、今は不安で胸がはち切れそうだ。
でも、今更そんな事は言っていられない。
生まれて初めて愛する人を見つけた。
その人が、ただ究極のお嬢様だったということ。

映司は前を颯爽と歩く咲子の手を取った。


「今日は車で来てるんだ。
向こうに待たせてるから急ごう」


映司は凪のお抱え運転手に今日の送り迎えを頼んでいた。
凪に忠誠を誓っているタロウ君は、最近はEOCのメンバーからひっきりなしに何かを頼まれている。

彼の長所は秘密を誰にも漏らさない。
自分のボスの凪にだってそのスタンスは変わらない。

映司は咲子の事は誰にも知られたくなかった。
明智君とソフィアはしょうがないとしても、他のEOCのメンバーには絶対に秘密にしておきたい。

タロウ君にその旨はちゃんと伝えてある。
だから、彼はロボットのようにただ運転するだけだった。




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