イケメンエリート、はじめての純愛⁇


「何でも付き合うよ… 何でも言って…」


咲子は上目遣いで映司を見る。
中々、言い出す事に勇気が必要らしい。


「映司さん、私と…
できれば、今日、ううん、もっとできれば、今からでも…」


「今から?」


咲子は映司の横で体を起こして、切なそうな目で映司を覗き込んだ。


「あの、バスルームにある、真っ白い陶器のお洒落なお風呂に、一緒に入ってもらいたいんです…」


映司は心臓にナイフを突きつけられたほどの衝撃に、また呼吸困難に陥った。
ここは俺だけのための、「咲子の部屋」と名付けよう。
俺だけの天国に違いない…

そんな可愛らしい顔をして、お風呂に入りたいって…
そんな申し入れを断る男がいるわけがない。
俺なら、命が尽きるその日まで付き合いたいくらいだ。


「…いいよ、いいに決まってるじゃないか。
でも、咲子ちゃん、シャワーを浴びたんじゃなかったっけ…?」


映司の声は恥ずかしいほど上ずっている。
走ってもいないのに、息まで上がっている始末だ。
これじゃ、小学生の少年よりもたちが悪い。




< 168 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop