イケメンエリート、はじめての純愛⁇
咲子はあんな窮屈な家の中に閉じ込められで育ってきたのに、何でこんなに屈託のない笑顔が出てくるのだろう。
映司は咲子と一緒に、せーのでその苦手な寿司を飲み込んだ。
その馬鹿らしさが可笑しくて、映司も咲子と一緒になって思いっきり笑った。
きっと、子供の頃の咲子にもこうやって一緒に笑ってくれる人が近くにいたはず。
だからこそ、こんなに素直で純粋な女性に成長できた。
映司はそう思った途端、いい事を思いついた。
「咲子ちゃん、俺、おじい様に会えるかな?
おじい様に会わせてもらいたい」
咲子は目を丸くして映司を見た。
「おじい様ですか?」
映司は嬉しそうに頷いた。
「そうおじい様。
おじい様は、確か、咲子ちゃんの一番の理解者って言ってたよね?
咲子ちゃんの事をすごく可愛がってるって」
咲子はもう目を潤ませている。
きっとおじい様が心の拠り所だったのだろう。