イケメンエリート、はじめての純愛⁇
拝啓、十五の頃の私達へ…


そして、一か月という短い期間はあっという間に過ぎて行く。
映司は、結婚式関連の段取りは全て咲子に任せた。
映司は結婚式というイベントには何の興味も思い入れもないため、咲子の好きようにさせてあげたかった。

咲子はというと、母の美都子と一緒に、神社の打ち合わせや招待客の選別に毎日忙しく過ごしている。

急な結婚式のため招待客には親族と友人という枠組みを設けたが、でも、咲子の祖父の方の親族が錚々たるメンバーだ。
政治家もいれば、医者、会社社長、世間でちょっとした有名人もいる。

咲子は招待客のバランスを保つため、映司にEOCの友人の招待を提案した。


「咲子ちゃん、それはいいよ。
バランスなんて関係ないから。
咲子ちゃんのための結婚式なんだから、俺の方は誰も呼ばなくていい。
誰かって言うんだったら、明智君一人で十分だよ」


咲子はそんな自分の事をないがしろにする映司に腹を立てた。


「この結婚式は二人の結婚式なのに…」



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