イケメンエリート、はじめての純愛⁇


咲子は今日ランチをすることは分かっていた。
だから、恥ずかしながら、一番お洒落なスーツを着てきた。


「じゃ、今、携帯の番号教えてくれるかな?
そこにメッセージを入れるから。
お店の情報も貼ってね」


「は、はい…」


映司は急に不安になった。
この自信のない返事は、きっと何かをちゃんと理解していないに違いない。


「あのさ…
変な事を聞くようだけど、スマホって持ってるよね?」


「も、持ってます!
先月に、何年も使用していたガラケー携帯から、変えたばかりです。
だから、持っています…
いますけれど……」


映司は咲子に聞こえないように小さくため息をつく。


「持ってはいるけどまだ使いこなせてない?」


電話口で咲子のホッした笑顔が見えるようだ。




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