好きって言わせたい〜恋に臆病な彼が本気になったら、溺愛がとまりません〜
ここは、普通のカフェではないのか?
まるでカフェスタイルのライブ会場のようだ。
「驚いたよね。奏多がいるといつもこんな感じなんだ。騒がしくてごめんね」
「あっ、いえ。少し驚いただけです」
「土、日は、お客さんの層が違うから、割と落ち着いた雰囲気なんだけど、平日のこの時間はね、女子高生が多いから、今度来る時は6時半過ぎにおいで」
ただの社交辞令だろうが、爽やかなイケメンに笑顔でさりげなく誘われたら、また来てしまうだろう。
まぁ、勘違いなんてしたらいけないのだが…何人かは勘違いするんだろうな…と思う。
失恋したばかりの私でもトキメクのだから、イケメンの笑顔は最強の武器だ。
まぁ、時たま目の保養がてら通ってもいいかもなんて思ったりもするが、あえて言わない。
元彼に、重い女だと言われたことが、まだ心の重しになっていて、慎重になってしまうのだ。
「時間が合えば、寄らせていただきます」
「待ってるね」
あー、その笑顔に、優しい口調…罪ですよ。
絶対、その気がないのにその気にさせるんだろうな…
そして、彼目当てに通ってる女性がいるのだろうと想像できる。
「忘れないうちに、お借りしてた服と、これはお世話になったほんの気持ちです」