好きって言わせたい〜恋に臆病な彼が本気になったら、溺愛がとまりません〜
あの部屋で何人の人としてきたんだろう?
ゴムの場所やゴミ箱とティッシュの箱の位置が…あそこでやりなれてる感を出していたのだから。
陸くんの反応からも、よくあることなんだと悟った。
「わたし…」
「なに?」
「お客としてしかここに来ません」
だから、あの場所では2度としないからと彼を見つめた。
他のセフレ達と同じなんていやだ。
こっちは、彼のただ一人のセフレになりたいんだから…まぁ、無理だろうけど、勝手に思う気持ちはいいはずだ。
楽しめばいいのに、こういうところが重いんだな。
「それなら連絡先教えてよ」
ID交換した後、私はこの間の支払いをしようと財布を出した。
「いらないよ。原価計算しないで作ったから、いくらになるかわからない」
受け取ってくれそうにないので、せめて飲み物代だけでもと、お金を渡したが、渋々受け取った感じだった。
お店の外まで見送ってくれるらしく一緒に出てきたが、陸くんが驚いた顔をしていた。
きっと、いつもならカウンターから出ないんだろうなと察する。
そしてお店から影になる場所で、腰を抱きしめてきて、抱え込むようにキスされた。
…長く甘ったるいキス
そしてその後に陸くんが触った首にキスして舐めた。
んっ…
「消毒」と言って意地悪く笑った。