好きって言わせたい〜恋に臆病な彼が本気になったら、溺愛がとまりません〜

いやでも時間は過ぎていき、月曜の朝には、普段通り仕事に行かなければならない。

最寄りの駅に向かって歩き出した。

すると、50メートルほど先に見覚えのある車が路駐していた。

似た車なんて沢山ある…

ドキドキしながら、車のナンバーが見えるまで近づきUターンしたくなる。

朝から、なんでこんなところに止まってるの?

今は、会いたくない。

まだ、気持ちが整理できていないのに会ってしまったら、どんな言葉を叫ぶかわからない。

私は、遠回りをしようと決め、横道に入り彼の車を巻いて最寄り駅から仕事に向かった。

早番の私は、笑顔でインフォメーションに立っているつもりだった。

元彼の時も、普段通りに笑顔で立てていたから。
まぁ、あの時は、透さんが心を救ってくれたからだけど…

詩織さんがやってきて、ギョッとしていた。

『酷い顔ね』

そんなに言うほど酷い顔してるかな?

バシッとカウンターの下で背を叩かれて、しっかりしろと気合いを注入される。

おかげで、なんとか帰るまで頑張れた。

「お疲れ様でした」

『終わるまで待てる?』

詩織さんが話を聞いてくれようとしてくれてるらしい。

『いいんですか?』

『【コンフォルト】ってお店わかる?』

『はい、多分』

『そこで待ってて、終わったら速攻で行くわ』
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