好きって言わせたい〜恋に臆病な彼が本気になったら、溺愛がとまりません〜
特別なセフレが特別な存在?
約束をした【コンフォルト】は、レンガ造りのお洒落なダイニングバーだった。
お昼は、カフェとして営業しているらしいが、一度も来たことがなかったので、キョロキョロと見てしまう。
案内された席に座って待っていると、見覚えのあるイケメンさんがこちらを見ていた。
「あれ?やっぱりそうだよね!透の(セフレ)」と、言って近寄ってきて席に座った。
セフレとは言わなかったけど、そう思っているんだろう…
「こんばんは。今日はおやすみですか?」
「そう、唯一の休養日。ここに来るの初めてなの?」
「はい」
「やっぱり、キョロキョロしてたからそうだと思った」
「もしかして、透と待ち合わせしてる?」
「いえ、今日は同僚とです」
「そうなんだ…俺、透を誘ったら振られちゃて、一人飲みだよ」
今頃、誰かといるんですよ。きっと…
「その同僚が来るまで飲むの付き合ってよ」
「いいですよ」
詩織さんが来るまで、透さんと慧さんの学生時代の話で盛り上がった。
時折、透さんのモテ話にチクンと胸が痛くなるけど、おかげで時間はあっという間に過ぎて行った。
「慧」
んっと、慧さんが振り向くと詩織さんがそこに立っていて