好きって言わせたい〜恋に臆病な彼が本気になったら、溺愛がとまりません〜
「ま、まって、靴脱いでない、です」
私のストラップ付きのハイヒールを見た彼は、そのまま勢いよく私を抱き上げてきた。
「えっ。わっ、…ぎゃー」
突然のことに、叫びながら彼の首にしがみついた。
「なんだその叫び声」
「急に驚かすから」
「しっかり捕まってろ」
そう言って、靴を履いたまま彼に寝室まで連れて行かれた。
暖色系のライトが足元で反応して光、部屋をぼんやりと明るくしている。
ベットにおろされる前にキスされて、そのままゆっくりとベットに膝をついた彼によって、一緒に倒れていく。
キスしながら、彼が私のヒールのストラップを外し、一足ずつラグに放り投げて、自分のシャツも脱いでいく。
爽やかな顔が艶めかしい男の顔に変わり、私を見つめる目は色気を纏い鋭く、今にも食いちぎろうと狙っている。
このまま食べられたいと、手を伸ばして、彼の顔を両手で掴み、自ら捕食されに彼の唇にキスを返した。
手加減してくれたらしい彼は、私を胸に抱き寄せたまま、枕を背にして食後の一服中。
「愛梨」
「…なんですか」
「お前以外の女、切るから…遠慮せずに、店に顔を見せに来いよ」
「はい」
彼のただひとりの女(セフレ)でいいんだよね⁈
嬉しくて、声が弾んだ。
彼はくしゃくしゃと私の髪を撫でていた。