好きって言わせたい〜恋に臆病な彼が本気になったら、溺愛がとまりません〜

やはり、胃袋を掴むしかないのか?

でも、彼に比べたら自分の料理の腕が上がるとは思えない。

くそ…

先程まで照れていた彼はどこかに行き、今、目の前にいる透さんは、悪い男の顔をして何か企んでいる気がする。

「好きだ……って言わせたいんだろ?」

一瞬、言われたのかとときめいたのに、そうではなかった。

「いじわる」

「無事だったのはわかってる。でも、確かめるまでどんなに不安だったかわかるか?…確かめさせてくれたら、勢いで言うかもな」

ずるい言い方

拒まないって知ってるくせに…

「どうしたらいいの?」

「服を脱いで…どうしたら俺に好きって言わせれるか考えてみたら?」

ニヤッと意地悪く笑う彼に、あらがえるわけもなく、私は、彼の目の前で服を脱いでいく。

全裸の私

何度も見られているけど、何もせずにジッと見られているだけでは、羞恥心が増している。

この後、どうしたらいいの?

恋愛経験は乏しく、誘惑の仕方なんてわからない。

こんなだから、前の彼を他の女に取られるのだろう。

見つめられるだけの姿に耐えられなくて、目が潤んでいく。

「何人もの人に抱かれてたかもって想像するだけで、怖くて、たまらなかった。お願いだから、私を抱いて安心させて…透さん以外に触れられたくない…好きなの」
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