好きって言わせたい〜恋に臆病な彼が本気になったら、溺愛がとまりません〜
押さえてる手のひらを、ペロッと舐められ咄嗟に手を離してしまったら、彼は私の腰を抱き甘い雰囲気に持っていこうとする。
大丈夫かな?
驚くよね⁈
「あのね…」
「うん」
おでこへのキスが始まった。
「聞いてる?」
「聞いてる」
「今日、病院に行ってきたの」
「体調悪いのか?」
急に心配顔になり、私の顔色を伺っている。
「今はまだ、大丈夫かな…だけど、もう少ししたら吐き気とか出てくるかもしれないんだって」
「頭でも打ったのか?」
今度は、頭部に外傷がないか見ている。
もう、違うんだよ。
彼の手を取り、下腹部に手を持っていった。
「…まさか」
「うん、赤ちゃんできたの。喜んでくれるよね?」
時期的に、彼が好きだと言ってくれた時にできた子だと思う。
「…あの時か⁈」
彼も思い当たる節があるらしい。
「まさか、あの一回で妊娠なんて」
顔を手で覆い、表情がわからなくて不安になってくる。
おろせって言わないよね?
「ふっ、ふふふふふ…できてしまえって思って抱いた通り、愛梨のお腹に俺との子ができたのか。あははは…サイコーだ。もう、婚約期間なんて言ってないで、明日にでも籍を入れに行こう。その前に愛梨のご両親に結婚の承諾をもらわないといけないな」