【短編】1冊のノートに彼の言葉

目が覚めると彼がいる。
体の一部のように生活の一部のように
彼は私の中へと入り込んでいった。

晴也「おはよう、光海。」

光海「おはよう。」

晴也「今日はどこかへ出掛けようか。」

光海「いいね!」

晴也「風車の見える丘でやってる
肉祭りとかどう?光海好きだろ?」

光海「何か私たちってさ
食べてばっかりだよね。」

晴也「食こそ全てだから。」

正反対だと思っていたけど
私と彼は意外にも似た者同士だった。
彼も食を大切にしている人だった。

だから、私たちのデートの
8割方は食が中心で、最近の
私は少し食べ過ぎのようにも思う。
その証拠に1人暮しだった頃より
体重が3キロほど増加した。
< 20 / 40 >

この作品をシェア

pagetop