【短編】1冊のノートに彼の言葉
晴也母「これね、本当は
渡そうかどうか迷っていたの。
でも、光海ちゃんには
渡した方が良さそうね。」
光海「これは...?」
晴也母「私もそろそろ踏ん切り
つけないとと思って
晴也のマンションから届いた
ダンボールを整理したのよ。
そしたら、これが出てきたの。」
それは、彼のつけていた日記だった。
晴也母「全部、あなたに向けられた言葉よ。
本当、笑っちゃうわね。あの子ったら
あなたの事しか書いてないんだもの。
大丈夫よ。光海ちゃんなら、きっと
前を向いて歩いていけるわ。」
私の気持ちを察してか
お母さんが心強い言葉をくれる。
受け取ったノートを開くと
懐かしい晴也の字が
沢山沢山、書かれていた。