恋愛零度。

「まずなにからいくー?」

さすが、遊びに関しては慣れていそうな由良くん。外は天気で左右されるからここにしようと提案したのも、やっぱり由良くんだった。

「やっぱ、まずは絶叫系でしょ」

と桐生くんが迷わず言うから、えっ、と私は耳を疑った。

「だよな。まずはアレだよな」

私は指されたほうを見て言葉を失った。

なんか、あり得ないほどぐるんぐるん回ってるんですけど……。

あんなのに乗りたいだなんてこの人たち大丈夫か。

と思っていたら、

「やば、360度回転だって!楽しそうー!」

と、三好さんまでおかしなことを言う。

上のほうから聞こえてくる絶叫に、私は内心、震え上がった。

ーーアレのどこが楽しそうなの!?

私はやめとくよ、と言いかけたけど、

「4人乗りでーす」

と言われて、泣く泣く乗るはめに……。
< 102 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop