恋愛零度。

「まあ、せっかく来たんだし、こっちはこっちで楽しもうよ」

「あ、私、行ってみたいところがあるんだけど……」

「ん?どこ?」

「あのね、ゾンビの館ってところ」

「え……っ」

桐生くんの顔が、笑顔のまま固まった。

「そそ、それはちょっと」

「もう大丈夫だから。行こっ」

「……なんか真白、急に元気になってない?」

ごめんね、桐生くん。

じつは知ってるんだ。桐生くんが、ホラー系苦手なの。


< 105 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop