恋愛零度。

次のゾーンでは、鍵を見つけないと部屋から出られないというミッションがあるらしい。

探している間にも、あちこちからゾンビがぞろぞろと近寄ってくる。

「ひいっ」

「や、やめろ!」

桐生くんが次々襲ってくるゾンビたちと格闘している。

襲ってはくるけれど、決して触れてはこないゾンビたちは、普通に壁の抜け穴から出て行った。

「密室なのに抜け穴あるんだ」

「あの、それどころじゃないんだけど……ひいっ!!!」

もともと色白な桐生くんの顔から血の気が引いて、もはや石膏像なみに真っ白になっている。

「大丈夫だよ」

私はその震える手を取って言った。

「ほら、鍵、あった」
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