恋愛零度。

そして、4日目ーー。


「あんたさあ、いい加減にしなよ」

と、お姉ちゃんは学校から帰ってくるなり、いきなり私の部屋のドアを開けて言った。

「いつまで閉じこもってうじうじしてるつもり?」

「……お姉ちゃんには関係ないんでしょ」

「本田くんの病気のこと隠してたのがそんなにショックだったの?そんなに気になるなら、会いに行けばいいでしょ」

「ーーないんだよ」

私は布団に顔を埋めたまま、小さくつぶやいた。

会いに行けるのなら、どんなにいいだろう。

いつかまた会えるって、3年間、信じ続けた。それが私の、ただひとつの願いだった。

だけどそれは、もう2度と叶わない願いになった。

「は?」

「もう、奏多はどこにもいないんだよ……」

お姉ちゃんは顔をしかめたまま、固まっていた。

「……どういうこと?」

私は布団から顔をあげた。

久しぶりに、お姉ちゃんの顔を見た気がした。

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