恋愛零度。

「ごめんね」

お姉ちゃんは、息をするような小さな声で、そう言った。

「ひどいこと言って、ごめん」

私は驚いて顔をあげた。お姉ちゃんの口から、そんな言葉が出てくるなんて。

「この前、関係ないから知らないって言ったでしょ。あれ、嘘なの」

「え……?」

「告白して、振られたの。卒業前に、きっぱり」

「ええっ!」

知らなかった……。

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