恋愛零度。
「でも……じゃあ、奏多の好きな人って誰だったんだろうね」
私はいままで、お姉ちゃんだと思っていた。
おなじクラスで、病気のことも知っていて、その頃、きっと、奏多のいちばん近くにいたはずだから。
でも、そうじゃないなら……
「は?本気で言ってんのあんた」
お姉ちゃんが呆れ顔で私を見る。
「え、お姉ちゃん、誰か知ってるの?」
「あんたに決まってるじゃない」
お姉ちゃんは言った。
…………え?