恋愛零度。


「でも……じゃあ、奏多の好きな人って誰だったんだろうね」

私はいままで、お姉ちゃんだと思っていた。

おなじクラスで、病気のことも知っていて、その頃、きっと、奏多のいちばん近くにいたはずだから。

でも、そうじゃないなら……

「は?本気で言ってんのあんた」

お姉ちゃんが呆れ顔で私を見る。

「え、お姉ちゃん、誰か知ってるの?」

「あんたに決まってるじゃない」

お姉ちゃんは言った。


…………え?


< 230 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop