恋愛零度。

ーーねえ、奏多。

いま、どこにいるの。

誰といて、なにをしてるの。

奏多は私の友達だった。

人と向き合うのが苦手な私に、家族以外でただひとりまっすぐに接してくれた、特別な存在だった。

『真白、強くなれよ』

最後に会った雪の日……

奏多はそう言ったけれど、私は全然、強くなんてなれない。

奏多がいないと、だめなんだよ。

だからーー、

もう一度だけでいいから、会いにきてよ。





< 29 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop