恋愛零度。
*
放課後ーー
お母さんから、メールが来ていた。
『今日は仕事が忙しくて遅くなりそうです。夕飯の支度、よろしくね』
『わかった』
と返信をして、スマホを鞄にしまった。
今日は月に一度の、美化委員の活動がある。各クラスから2人ずつ、放課後残って、校内の美化活動に務めるのだ。
私と、もうひとりは、三好さんだった。
ーー三好さん、もしかして、桐生くんのこと好きなの?
さっき、少しきつい言い方をしてしまったことを気にしていたけれど……。
「唯川さん、委員会いこーっ」
三好さんがいつも通り気さくに声をかけてくれて、私はホッとする。
よかった。気にしてたのは、私だけだったみたい。