恋愛零度。



翌朝。

さっそく、ダブルデートの約束をしたと伝えると、

「ほんとっ!?」

三好さんは飛び上がって喜んだ。

「うん、まだなにも決まってないけど、とりあえずは……」

「ありがとーっ!」

はにかんで笑う三好さんの顔は、これまでに見たことがないくらい、すごく女の子らしくて、可愛かった。

「よかったね、千夏ちゃん」

渡辺さんはそれだけ言って、「じゃあ戻るね」と自分の席に戻っていった。

そのあとすぐ、予鈴が鳴った。

「どうしたんだろ、亜由……」

三好さんが、ぽつりとつぶやいた。

「え?」


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