恋愛零度。
*
翌朝。
さっそく、ダブルデートの約束をしたと伝えると、
「ほんとっ!?」
三好さんは飛び上がって喜んだ。
「うん、まだなにも決まってないけど、とりあえずは……」
「ありがとーっ!」
はにかんで笑う三好さんの顔は、これまでに見たことがないくらい、すごく女の子らしくて、可愛かった。
「よかったね、千夏ちゃん」
渡辺さんはそれだけ言って、「じゃあ戻るね」と自分の席に戻っていった。
そのあとすぐ、予鈴が鳴った。
「どうしたんだろ、亜由……」
三好さんが、ぽつりとつぶやいた。
「え?」