君との恋はあたたかいものだった。
~奈緒side~
 ガチャガチャ。
「開かないよ?」
「んなことねぇだろ。」
「やっぱ開かないって!」
 どうしたの?愛奈。なんで開いてないの?愛奈がよんだんでしょ?何かあったのかな……。

「そういえばさ、俺ら合い鍵もってんじゃん。」
「……ホントだ。じゃ、はやく開けなよ。」
 私たち幼なじみは3人の家に出入りすることが多くて、お互いの合い鍵を持ってる。
「「おじゃましまーす。」」
 中へ入っていくと、ソファで寝ている愛奈。その顔には、痛々しい涙の後。
「愛奈!?」
「どーしたんだよ?」
「愛奈の顔見て?」
「………え?」
「とりあえず起こそっか。」

「愛奈?あーいーなー。起きて!」
 肩をゆすりながら声をかけると
 「んー?あ、奈緒。翔。ごめんね。寝ちゃった」って笑いながら言った。愛奈。そんな顔で無理に笑わないで?私まで悲しくなるから。

「俺ら呼んだってことは何かあったんだろ?」
「え、あぁ……。うん。」
「私たちはちゃんと聞くから。話して?」
「2人ともありがと。」
 
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