オトナの事情。
久しぶりのラジオは楽しく終わって、健ちゃんと俺は帰る方向が同じなので一緒に車に乗り込んだ。
「いや~、なんなん、帰ったらるーなちゃん待っててくれはるん?ハンバーグ作って?贅沢やなぁぁー」
俺にも美女を紹介しろ、と小突かれる。
「しかも何?明日早くない~言うてたやん。ユキも明日オフやんな?…したら今夜は寝かせんのやろ~?」
ニヤニヤとよく喋る健ちゃんにつられて、俺はつい口を滑らせてしまう。
「いや、あいつ処女だし。」
「ブフォっ」
健ちゃんは口に含んでいた水を噴き出す。
「は?!なんの冗談?!」
「…いや、まじだから、コレ。」
ルナには今まで友達もいたことがなければ、彼氏もいなかったわけで。
「ウソやん…え、そんで何、もう3、4ヶ月も一緒に住んでてユキ手出してないん?」
「…まあ。」
「え、あのエロエロ大魔人のユキが?」
「おい誰がエロエロ大魔人だよ。」
「いてっ、叩くなや~」
…まあ確かに、今夜のラジオも8割下ネタだったけど。
でも男同士で一番盛り上がるのなんて、ソレしか無いだろ。