オトナの事情。
[皆さんは、過去に結婚を考えるような交際をしたことはありますか?]
「そりゃあ、誰かて好きな人と付き合うてる時は考えますわ!せやけど、俺らは今、仕事と結婚しとるようなもんですからね。」
「そうだね。仕事とラブラブしてるよね。」
「幸せだよね。」
皆は、気を使って、どの質問にも全員からの答え、という形で喋ってくれていた。
俺の仕事は簡単だ。
ただ笑って、そうだね、なんて頷いているだけでいい。
[それでは、もし別れた女性が 結婚、婚約されたと聞いたら、どうお思いになりますか?]
…ただ、笑っていればいい。
「…ああー!それは難しいよね!」
「そうだね…まあ、現実としてどう思うかは別として、男としては、相手の幸せを願ってあげられるような器の大きさではいたいよね。」
「あくまでも願望なんだね。」
「願望だね!」
ね、ね、と笑ってくれるメンバーは、頼もしいけど、それじゃあ記者が満足しないのもわかってた。