オトナの事情。
「てか!お前少しは片付ける努力をしろよ。読者は騙せても、俺が悠二にチクるぞ。」
ここでルナが悠二のファンであることを利用してしまう辺り、俺はダサい。
そんな気持ちを知ってか知らずか、いつも通りにケラケラと笑う。
『ははっ何言ってんの!ユキ君にはそんなことできませんよーだ。』
「はあ?言ってやる!絶対に言ってやる。決めた。」
『べっつにー?ユキ君にそんなこと言われたところで、ユウジが信じるわけ無いじゃん。』
くそ、人のこと甘く見てやがるな。
『ユキ君が私のこと色々吹き込んでもね、ユウジは絶対に「ユキ盛り過ぎ~笑」とか言って、ニャンチュウみたいに笑って終わりだね!』
悠二のクシャっとした笑顔が脳内で再生された。
「いやでも、少しくらいルナへの印象悪くなるな。」
『いやいやいや、ないない!』
何がそんなにおかしいのか、ソファで足をバタバタさせ笑っている。