オトナの事情。
「おーい、楽屋でイチャイチャしないでくれるー?」
「そうですよ、家帰ってからにしてくださーい」
「いや、そういう訳じゃ…」
皆に茶化されて我に帰る。
ダメだ、ルナをこれ以上ここにいさせたら、嫌でももっとボロが出る…
…いや、別に、やましいことなんて、悲しいくらいに何もないけどね。
でも何か知られたら、また冷やかされるのかと思うと…面倒だ。
「おい、ルナ、そろそろ戻「いやちょっと待って!」」
俺の話を遮ったのは、悠二だ。
やっぱりなんとなく、ルナと悠二って似てるよな。
「え、俺の記憶が正しければさ、ユキ、メンバーと話すときはルナちゃんのこと、狭間さんって呼ぶよね?!」
「今俺もそれ思ったよ!何、やっぱりユキ満更でもないんじゃん!!」
…くそ、自爆した。
『へ?何?どういうこと?』
「いや、ちゃうねん。俺らさっきもな、ルナちゃんと生活し始めてから、ユキが明るうなったって話してん。せやのにコイツ認めんくてなぁ~?」
「いやー、でももう否定できないね!ユキが彼女でもない女の子を名前呼びなんて、ルナちゃんのこと、信頼してる証拠じゃん!」
「ルナちゃん、ユキさんのこと、末永~くよろしくね。」